私立中学受験者は，小３などから始めており，小６内容まですべて終了し，難しい問題を多数解き，たくさんの訓練をしています。しかも，近年私立中学の入試が，豊府中の「適性検査」に寄ってきており，私立受験の併願者に有利に働くようになりました（以前は，それぞれ別の受検勉強をしなくてはならなかったので併願は難しかった）。
　合格者の多い塾さんは，そのほとんどが私立受験併願者ですので，数が多いのはある意味当たり前です。小６から始めるお子さんが同じ授業を受けると，授業そのものについて行けない可能性もあります。
　私立併願のお子さんたちに，小６から受検勉強を始めて打ち勝つには，何か別の「やり方」が必要です。そのまま同じような授業を受けるだけでは太刀打ちできません。

　20年間，全国の，そして豊府中の適性検査の問題を分析してきた結果，適性検査にはある「攻略法」があることがわかりました。ライズ「〇〇勉」と呼び，〇〇にはある言葉が入ります。その攻略法を受検対策で行うようになってから，当初十数名だった合格者が，20名を超え，現在では30名前後まで合格者を増やすことができました。合格率も上がり，当初は50％を切っていましたが，現在は70％まで伸びています。しかも，私立受験併願者ではなく，豊府中合格だけを目指すお子さんたちがほとんどです。

6.9倍から始まった豊府中の倍率。徐々に倍率は下がってきましたが，それでも高校入試よりは厳しい入試で，二人に一人しか合格できません（豊府高校の倍率は1.39倍）。しかも，各小学校の優秀な生徒さんが受検する入試ですので，ほぼ全員が受験する高校入試とは大きく異なります。
▶いかに早く受検勉強を始めるか，が合否を左右します。
小６の冬から塾の講習会を受けて合格するお子さんも中にはいます（そのお子さんたちの共通点は以下参照）が，多くのお子さんは，豊府中特有の「適性検査問題」に対応するのに，ある一定の「時間」が必要です。ライズの「〇〇勉」を身につけるにも若干の時間を要します。お子さんが「受検したい！」と言ったその時が，受検勉強を始める好機です。一日でも早く始めた方が有利です。

　冬の講習会だけを受講して２週間で合格・・・このようなお子さんもいらっしゃいます。合格するお子さんたちの共通点は「基礎学力」があることです。ここで言う基礎学力とは，ざっくり「学校の勉強」のことです。適性検査は独特の入試形式ですが，だからこそ基礎学力がないと合格することは難しく，やはり基本は教科書で，おおざっぱに言えば，「学校の単元テストでほぼ毎回80点～満点」をとれる基礎力が必要です。この基礎力があった上で，〇〇勉を講習会で一気に身につけられると，冬の講習会だけでも合格できるお子さんが出る，というのが真実です。ただ，普通は〇〇勉を身につけるには時間的個人差がありますから，やはり早めの受検勉強スタートが効いてきます。
▶ガリレオやVirtual校併受講をお勧め
　強制的に併受講を勧めることはありませんが，基礎力をつけるため，教科書準拠の小６コース「ガリレオ」や，オンラインの「Virtual校」コースをご用意しています。お子さんの学力や苦手科目に合わせて受講していただけるよう，そして合格の可能性を広げられるよう準備万端です。

　お聞きになったことがあるかもしれませんが，豊府中入試では「まさか，あの子が落ちるなんて！」ということが起こる入試でもあります。昔に比べるとその確率はずいぶん下がってきましたが，今でも毎年1～2名はこのようなことが起こります。それは，適性検査の問題は「ある分野」に絞って出題されるからです。これは適性検査の性質上仕方のないことで，まんべんなくどの分野からも出題される高校入試とは全く異なります。たまたま本番で苦手な分野が出題されると，それだけで満点の1/4にあたる25点分がとれません。それが，大問１などに出されると，焦ってしまい，本来の力が発揮できなくなってしまいます。しかも小６ですし，受検は初めてです。
　また，私立中の入試が適性検査寄りになっているとお話ししましたが，逆に豊府中の適性検査も私立中寄りの問題が近年出題されるようになりました＝ここでも私立中併願者が有利になるわけです。
▶でも豊府中受検は将来役に立つ
　倍率２倍ですので，残念な結果になるお子さんが半分います。しかし，思うような結果が出なくても，将来，この豊府中受検の勉強は役に立ちます。
　また，どの塾さんでも同じですが，豊府中受検にあたって，お子さんたちの最初の関門は「宿題の多さ」です。なぜ宿題が多いのでしょうか？
（１）もちろん，合格するためが１番目の理由です。私立併願者は，さらに別に私立受験用の勉強をしていますので，圧倒的な勉強量の「差」があります。これを埋めなくてはなりません。
（２）豊府中に入学したら宿題が多いから，が２番目の理由です。せっかく豊府中に合格してもうまくいかなくなるお子さんがいます。このお子さんたちの共通点は「宿題をやる習慣が付かないまま合格してしまった」ことです。豊府中は市立中に比べて，圧倒的に宿題量が多いです。受検勉強であまり宿題をせずに，運良く受かってしまうと大変なことになるからです。
そして，
（３）新大学入試共通テストが「適性検査」そっくり，だからです。新しい学力観として，新大学入試は適性検査の高校生版だと思っていただいてよいと思います。長い文章や会話文，多くの資料，グラフ，図から問いの要点をつかみ，答えを導いていくというスタイルが，新学力観であり，これを小６の時に身につけられるのが，この豊府中受検です（高校入試は若干この要素が入り始めましたが，まだまだです）。

◎ライズでは保護者の方に「将来役立つ力が付くから，ベストは尽くすけど，結果は運次第」というスタンスでこの受検勉強に取り組んでください，とお願いしています。模試の結果などがそのまま合否に結びつかない入試ですが，この経験は，お子さんにとって必ず将来の役に立ちます。